『蓮!!!!!』

蓮は水にのまれてしまった。





『蓮!!……蓮!!』

あたしは必死で蓮を呼んだ。



蓮からの応答はない。


『ハハハ(笑)所詮、あなたは誰の助けにもなれないのよ。だから、言ったでしょう?助けられない!って。』

女は、あたしに指をさしながら笑った。



『蓮…れ…ん?』

泣きそうになった。

あともう少し早く気付けば…そしたら蓮は水にのまれずにすんだのに……。



自分の無能さを、改めて知らされたような気分だった。