永い片思い【短】

俺は思いっきり唯花を抱き締めた。

「ほんとに?唯花」

「うん。巧が好きだよ。ごめんね…私、散々巧は幼なじみだって言ってたのに…なんか調子がいいみたいに思えたの…」

「そんなことない。俺はすごく嬉しいよ…。
唯花……好きだよ」

俺は、唯花の頬に手を当てて……キスをした。

初めて唯花に触れる唇は、甘くて、柔らかくて頭がクラクラする。

ゆっくり顔を離して、もう一度抱き締めた。

やっと振り向いてもらった。

これ以上ない幸せを噛みしめていた。