「君、名前は?」



黙ってしまった彼女に、もう一度尋ねる。



「…ぃ。みっみいこ!」



雪のような頬に、淡いピンクが広がった。


みいこ?


やっぱり知らない。

みいこという知り合いは、いない。


「みいこ…さんはどこから来たの?」


「……ずっとここにいたわ。」


「へっ?!」


俺は頭がおかしくなってしまったのか…


いまいち状況が理解出来ずに、くらくらと目眩すら感じる。



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