川上がいつもお世話になっております
そう言って差し出された手に握手をした。

そしたら山内は急に手を強く握り締めた。

おいおい、小学生の遊びかよって思ったけど、目の奥に“何か”居て冷や汗が出た。

いたいです。離してくださる?
意味がわからなかった。

ごめんなさい、緊張しちゃって・・・。ちょっと旦那さんに渡したいものがあるんだ、来てもらっていい?
有無を言わずに連れていかれた。
ちょっ!持ってきてもらっていいですか?私、勇人さんのとこに戻らなきゃ・・・
足が痛くて手を引っ張られる度に激痛が走った。

連れていかれたのは、ホテルの一室だった。

ちょっと!何考えてんのよっ!離して!

あんまり騒ぐと色々とバレちゃいけないことバレちゃうよ

怖かった。犯されるとかそうゆうんじゃなくて、こいつは
こいつは
全部知ってるんだ。

部屋に入ると手を離し、山内は息をついた。

何が目的?
夜景がきれいだった。タバコに火を点けた山内のせいで夜景が見えなくなった。

タバコ居る?

差し出されたタバコを払った。その瞬間頬をビンタされた。

いっった…。なんだこいつ。

すかさずまりを抱いてしつこく謝った。ごめんごめんと。