心がボロボロだった。


いつもの喫茶店に入って
ホットコーヒーを頼んだ。

運ばれてきたホットコーヒーだけが
私の味方のような気がして
体に染みていった。


からんころん。
と入り口が鳴ってカップルが入ってきた
少し視野に入っていたぐらいで気にしてなかったんだが、
二人の話し声が聞こえるぐらい近くに座ったようだった。

私は声ですぐわかった、
あの声は聡だって。

それでも私は態勢を変えなかった
やがて二人は笑いだしたり
感心したり
共感したりしていた

聡は話がつまらない。
よくあんなのに彼女は付き合ってくれてて、いい人なんだなって思った。

嫌でもはいってくる二人の声。
聡は私に気付いてないようだった
だって。


彼女は問う。
聡って元カノどんな感じの人だったの?と、

聡は答えた。
ああ、変な女だったよ。いつも上の空だったし
と笑った。

私は変な女だったのか、初めての情報と初めて言われた種類だった。

いっつもつまんなさそうな顔してさ、顔がちょっとタイプだったから付き合ったけど


最悪な女だったな



私はコーヒーをついに溢しそうになった。
最悪な女
か。

納得は出来た。
私は確実に最悪な女だったからだ




でもさ、あんなつまんない男にそこまで言われるの





私はダメだと思うんだよね。