都の春












「人の心が輝いてないんどす。





まるで…


乾いた田のように。」








『そうか。



平安の世も、雅なだけではないぞ。



貧富の差は激しく、奈良時代からの律令国家は腐りきり…


政府要人が私利私欲に突き動かされている。





摂関家が帝を操っているようなものだ。。




疫病は流行り、庶民の生活は圧迫されている…






私に与えられた天命は、平安の世を新しくする事だ。



言えば、汚い血を綺麗にする。
その働きを養父上と一緒にする。











春菜には、そんな私を支えて欲しかった…』









「ごめんなさい。



宮さん、うちは……」






『わかっているさ。

春菜は私の妻には勿体ない』





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