都の春






その御子の名は、、


『靖仁親王』








私の兄上様にございます。





初めは打ち解けられませんでした。


しかし、庭の桜を見たいと私が申しているのを兄上がお聞きになり…


私に贈って下さった事から、打ち解けられました。






父上は
『傍流皇族とはいえ、
皇族には権威がある』という考え方でした。



しかし…




兄上は
『武術も磨き、馬にも自ら乗る』という考え方でした。





私は東宮様の后になる事が一番と教えられて、それが当然と思っておりました。













私は、この頃から…





東宮様の后になど、なりたくないと思うようになったのでございます。











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