彼女は、決まりの悪そうな顔をして、出入り口に向かった。


ほっとした様子の晴季と神が肩の力を抜いて、ため息を吐いた。



「ねぇ!」



俺らがいつも通りに戻りかけたとき、後ろから声がした。



「このままぢゃ、あたしの立場的にもあんたたち的にも納得いかないと思う!」


「………だから、何?」



マンガ雑誌から目を離さないまま陸が返事した。



「だから、決着、つけよう。」



陸が反応する。


きっと、彼女は、その言葉の意味を知らないんだと思った。