俺だって冷静にしているのが正直つらい。


晴季と神なんか、めったに遭遇しない修羅場なもんだから、動かないようにしてるのが精一杯な様子だ。


俺が、早いうちに、なんとかするしかない。



「で?俺らにどーして欲しいんすか?」


「立ち退き。君らが場所を変えれば他の人も使えるだろ?」



……なんて理不尽な。


だいたい俺らは『いるだけ』で、たいした被害は与えてないハズ。


占領してる場所だってそう、多くないし。



「俺ら別に、被害与えてないっすよ?それは理不尽すぎません?」


「理不尽?はっ………その男が、どれだけ全校女子にとって害以外のなにものでもないことが分からない?それを含めたら立ち退きなんて、優しいでしょ。」