東から時は始まり
やがて西に時は沈む

明日また日は登るという

もし山が幾重にも重なって
日の訪れを遅らせたなら
まだあの時は
手前で止まったままでいたろうか
もし雲が幾重にも重なって
日の動きを遅らせたなら
まだあの時は
手前で止まったままでいたろうか

あの頂をのぞめば
新しい明日があるだろうか
手をのばせば
新しい命の息吹が
そっと顔を覗かせるだろうか

どうか月の光よ
そっと道を照らしておくれ
山の奥
谷深く

今もなお、覆う悲しみ
空はまだ晴れぬ

でも、新しき明日を信じて
あの頂をのぞもう
そうすれば爽やかな朝霧が
この頬を優しく撫で
涙の跡を拭き取るだろう

だからどうか月の光よ
明日へと道を照らしておくれ