気付いたら美和の手を掴んでいた。


そして



音楽室に連れ込んだ。



俺は美和に無理矢理キスをした。



自分でも止められなかった。


「やばい…我慢できねぇ」


そう言って俺は唇を離した。



美和はそんな俺にびっくりしているようだった。


「…ごめん」



俺は美和に罪悪感を抱いた。

「…なんで謝るの?」




正直自分でも何で謝ったのかわからない。


でも今の俺は美和に謝ることしかできなかった。



すると突然、美和が音楽室から飛び出していった。


…追いかけなかった。


いや。


追いかけられなかったんだ。


だからあいつを呼び止めることもできなかった。