「‥でも、いなくなってしまったわね‥」 声を掛けようか迷った時、突然沈んだ声音が瀬遥の体を凍らせた。 その意味も、その言葉も‥瀬遥には凶器でしかない。 思い出したくなくとも何もかも全てが、奔流のように思い起こされる。