…何か、聞こえる。


…呼んでる…?


誰だろう…。




亜莉子は、そろそろと目を開けた。




目の中に青空が飛び込んでくる。



ここはー…?




「あ、目が覚めました?大丈夫ですか?」



亜莉子の横の人影が尋ねてきた。
全く気付いていなかった亜莉子は驚いたが、間を置いて頷いた。

「そうですか、それはよかった。」
そう言って、微笑んだ彼は前方からやって来る人影に呼びかけた。

「チェシャ、この子気がついたみたいですよ。」

「あぁ。そうみたいだな。」

チェシャと呼ばれた彼はそう言うと、亜莉子を見た。

「えっと…、あの、あなた方は…?」

さすがにじっと見られては気恥ずかしかったので、亜莉子は尋ねた。

すると、亜莉子の横にいた彼が答えた。