カゴの鳥

「……本当は冷たいんですか?」


一旦くぎってしまった神代に利都は聞いた。


「そこまでではないですが、どちらかと言えば淡白ですね」


「へえ~」


志水は素直に驚いているようだ。


僕もびっくりだ。


いつもしつこいくらい構ってくる伊織先輩が……


「ボクは本当に驚きですよ。来る者拒まず去るもの追わずの伊織が」


「来る者拒まずはわかる気がします」


志水が神代先輩の言葉に率直な感想を述べると


「そうですね、誰にでも優しいですから。平等に…」


「平等……?」


あれだけ喜怒哀楽が激しい伊織先輩がすべて平等に出来るとは信じがたい……


伊織先輩が神代先輩が言いきるほどとは……

気は使うだろう伊織は優しいから…


しかし、自分の意志もしっかり持っている。


自分で考えて出した結論ははっきり言いそうだ。


だから、好きも嫌いも正しく評価出来そうなのに……


僕が伊織先輩について考えていると志水が言葉を発した。


「まぁ、世の中処世術は必要ですからね」


志水の反応はかなり大人だった。


「そうですね、最終的には伊織の武器になりますね」


神代先輩も志水に対し笑顔でこたえた。