私がブチ切れて叫ぼうとした時、彼の声がした。 驚いて顔を上げると、彼は私のことをグイッと引きよせ、輪の外に出してくれた。 “ありがとう。じゃあまた・・・” “ちょっと待てよ、お前、自分の格好分かってんの?” そう言って彼は私のことを引きとめた。 “・・・分かってる。だから早く帰りたいんじゃん” 私は、情けないことに、怒りと恐怖と、安心・・・いろいろな感情が混ざって泣いてしまった。