“今日はここまで。桜木はちょっと”

“ハイ”

今日のタイムがいまいち伸びなかった私は、案の定先生の呼び出しをくらった。

“記録出せなくて、イライラしてるんだったらもうやめな”

先生の一言は、私が一番聞きたくない言葉だった。

“嫌です”

“だって、今の桜木いつもと全然違うじゃん。他の部員に対しても悪影響なんだよ、この役立たず”