“はぁ?”

由貴が驚くのも無理はない。だって、由貴が見たのは、私と彼が話してるところだから。


“2年前の大会後ね、海でサーフィンしてたの。そした、彼が砂浜を走ってた。だけど、波に足をとられたのね。引き潮にのってどんどん彼は沖へ流されていく。そろを助けたのが私だったってわけ。だけど、彼は私の正体に気がつかない。その時思ったの。‘桜木詩音’じゃなければ、普通に話せるんじゃないかって”

“詩音はそれでいいの?”


“・・・ねぇ、どうしよう。私は彼が好きみたい。彼女いるってわかってるのに、こっちを見て欲しいなんて思ってる”


そう、私は汚い。