そりゃそうだよ。


最初からこんなにとばす人、私以外にいないもん。


ゴールすると、彼女は唖然としていた。


“?あっ、応援ありがとう。まあ、頑張ったから”


私は嫌みたっぷりに言った。


“ちょっと、あんた何者なの?”

“私?私は桜花女子高の桜木詩音。よろしくね?梅宮学園、田口綾さーん”



そう言って、去って行く私に、彼女が驚いたのは言うまでもない。