“私はお嬢様バレーがしたいんじゃない!!”

初めて聞いたその叫び声に、私は思わず講堂を覗き込んだ。


“あんた、何様?ここでは私達がルール。新入生に逆らう権利はないんだけど?”


“なら、私がバレー部辞めます。今までお世話になりました”


私はこの時、ちょっとだけ詩音に親近感を覚えた。



なーんだ。


結局詩音も、私と同じじゃん。



翌日、学校へ行くと、私は詩音の机の正面に立った。



そして、



みんなが注目するなか、



詩音の机を



`バンッ´


と叩いて、



“ねぇ、陸上部入んない?”


と一言言った。