“お姫様の気持ちは?” “・・・好きです” これ以上ないってくらい、私の顔は真っ赤だと思う。 “詩音可愛い” “――・・・” 耳元で囁かれて、恥ずかしくって、ただでさえ赤い顔が、さらに赤くなったのを感じた。 “―直に初めて‘詩音’って呼ばれた・・・” 照れ隠しにちょっと拗ねたように言ってみる。 “俺だって、初めてだよ?詩音に‘直’って呼ばれたの” “私は呼んでたよ?直が‘マリン’って呼んでた時” 私につられて拗ねる直に意地悪く言ってみる。