そんなこんなで記者から逃れた後、皆のもとに戻ると、由貴にものすっごく冷やかされた。


“詩音、長谷川君にVサインしてたでしょ”

“しっしてないよ?”

“嘘つけい!顔真っ赤にしちゃって”

“あー、詩音可愛い。食べちゃいたい”

そう言って由貴は抱きついてきた。

“ちょっと何してんの、由貴?”

周りがすかさず止めに入る。

これが当たり前の光景だったけど、これからは当り前じゃなくなるのかと思うと寂しくなっる。