「なんで、私を…助けたの…?」 私は泣きそうな目で八木哲也を見た。 「っ………それは…」 八木哲也は困った顔をした。 「私のこと…"世界一嫌い"なんじゃないの?」 中1のころ、一度八木哲也にいわれた言葉。 何故かずっと胸に刺さっている。 「ちがうっ!!!!嫌いなんかじゃ!!」 八木哲也は焦って大声でいった。 「………ごめんね」 「え?」 八木哲也は驚いた顔をして私を見た。