それから私はアメリカへいった。


胸に深い傷をおいながら。



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「莉子…辛かったよね…」

そこまで話すと、


杏里は涙を流しながら私を抱きしめた。


「うっ…あ"んーりぃ"ー」

私も杏里に抱きついた。


「大丈夫だよっ…私は、香里ちゃんみたいにはならないっ!!話してくれて、ありがとう。」


杏里はにっこりと笑った。



「杏里、私こそ…ありがとう。」



私も笑ってかえした。