†君、男~Memory.. limit of grief~




「佐伯先生…レインが…ッ」


恵が走り去ってしまった後、
残された優介と燐は気まずい雰囲気になってしまった。
後から降りてきた慎達も
言葉が出ない状態だ。


「どうしてレイン…あんなこと…!」


しゃがみ込んで泣いてしまう燐。
「俺が悪いんだ」と真は燐達に謝った。


「生徒会室で何があったんだ?」


険しい表情の優介。
こんな姿を見るのは誰もが初めてだった。
真は一瞬固まるが、話をし始める。


「俺達が何年も片思いするのは
 弱い自分を隠しているだけだって言うのを
 言ったと同時にガラスが割れて…」



『先輩方。もし…
 今度同じような発言をした時は
 ただじゃおかないと言う事を
 ご理解下さい』


「そうか…」


「…!」


燐は何かを思い出したように
立ち上がり、優介の方をじっと見つめた。


「さっ佐伯先生…。
 一つ伺ってもいいですか?」


「何だ?」


ずっと気になってた。


文化祭が始まる前から…。
あの時は何もなく終わったけど、
今回の事でハッキリした。



レインは、佐伯先生の事を


“優兄”と呼んでいる。