pinkの階段

その後、私達は何も話すことなく帰った。


『じゃぁ、後でゲーム持っていくね。』


別れて家に着いてもパッっとしない私。



「おかえり~。」

ママの言葉も頭に入らない。


チラっとママを見る。


ん?と首をかしげるママ。


『ねぇ、さっき浩クンと一緒に
 城山先生に会ったんだけどさぁ。

 ・・・ウチラって小さい時
 
 いつもチューしてたってホント?』


私からの問いかけに目を丸くするママ。


「・・・覚えてないの?

 年少だったっけ。
 へ~、その頃ってもぅ記憶ないんだ~。」


へ~へ~ばかり言うママ。


『・・・してたんだぁ。』

何となく、ため息。


「そりゃ、アンタ達ラブラブだったからね~。
 
 へ~、覚えてないんだぁ。」


そんなママの言葉を流して
私は自分の部屋に向かった。

そして浩クンと約束したゲームを持って家を出た。