pinkの階段

―――
―――――・・・


「よかったな。
 全部見つかって。」


あれから残りの2個はすぐ見つかった。


『ありがとう、浩クン。』


私達はランドセルを背負う。


「お礼に、この前買った新しいゲーム
 貸せよ~♪」

ウッシシシと浩クンは笑う。


『あれ~、この前やらなかったっけ?』


私と浩クンはよく一緒に遊ぶ。


「タケシがずっと、やってたんだよ。」

保育園から一緒で家も近い。


小学校からこの広い“夢の山公園”を
抜けた所にひろがる新興住宅地に
私と浩クンの家はある。

同級生も沢山いて、小さい頃から
皆、いつも一緒だ。


2人並んで歩き始める。

一緒に帰るコトだってある。


でも、2人ダケってのは無いか・・・。