真面目なあたしは悪MANに恋をする

マンションを出ると、何度も深呼吸をしてから公園に向かった

心臓がバクバクと激しく鳴っている

まるで鐘のように、あたしの頭まで心臓の音が鳴り響いている

あー、緊張するっ

手が震えてくる

どうしよう…なんて声をかけたらいいのかな?

もう公園に、いるのかな?

それともまだバイトしてて、来てないかな?

どうだろう

あたしは公園の入り口に立つと、目を大きく開けた

片岡君のいつものバイクが止まってる

今日は原付じゃなくて、普通自動二輪のほうだった

赤い色に金色のラインが入っているバイクが、公園の入り口に泊まっていた

いる…片岡君はこの公園にすでに来ている

あたしは今まで以上に大きく深呼吸をすると、胸に手を置いた

心臓が、壊れてしまいそうなくらいドキドキしている

このまま、早くなりすぎて止まってしまいそう

胸の前でぎゅっと手に力を入れると、大きく一歩を踏みだした

片岡君…あたし……片岡君が好きだよ

大好きだよ

だから、一緒に居たい