真面目なあたしは悪MANに恋をする

「外は寒いですから、ファミレスに行きませんか?」

「ううん、外がいい」

「わかりました。葉南さんのマンションの敷地内に小さな公園がありましたよね? そこで話をしませんか?」

「うん」

あたしは片岡君に支えてもらいながら、歩きだした

今日は何杯飲んでも、酔わない気がしていたけど…きちんと身体にきていたんだね

あたしの意思とは関係なく、足がもつれて転びそうになる

15分かけて、公園に到着すると、二人掛け用のベンチに腰を落ち着けた

片岡君も隣に座ると、背もたれに身体を預けて空を見上げた

あたしは、ブーツを履いている自分の小さな足と、スニーカーを履いている片岡君の大きな足を見比べながら、茉莉に言われた言葉を思い出していた

「友達にね…『妊娠してたら、葉南のせいだからねっ』って言われて、ちょっとグサッときちゃったんだよね。あたしの責任ではなくて、その子がきちんと未来を考えなかったのがいけなかったって思うんだけど…それでも、なんかあたしのせいだって言われると、『そうなのかな?』って思っちゃって」

なんの前触れもなく、あたしは片岡君に話を始める

片岡君は黒いハーフコートのポケットに両手を突っ込むと、白い息を吐きだした

「それって、『茉莉』って人ですか?」