真面目なあたしは悪MANに恋をする

「まだわからないけど…可能性が高くて。付き合ってすぐにエッチしたの。合コンの次の日には、もうホテルに行って…寺島君って、ゴムをつけるのが嫌いって言うから」

「中に?」

「うん」

茉莉がこくんと頷いた

「こんなこと葉南にしか言えなくて…だから、一緒に帰るって言ったの。どうしよう。もし妊娠してたらって。このまま寺島君から連絡がこなくて、妊娠してたらって考えると怖くて」

茉莉が、白のコートをぎゅっと掴んだ

寒さでかじかんだ指先が、赤くなっている

白くて細い指に力が入っている

茉莉の肩は震えていて、今にも泣きそうな顔をしている

そっか…合コンの翌日にホテルに行ったんだ

あたしが好きだって知ってたはずなのに、エッチして…あたしを傷つけたってわかってるのに、そんな話をされても困るよ

なんて答えてあげたらいいのか、皆目見当もつかない

どうしたらいい?

あたしには何もできないよ