女子の間で
『最低男』
と名付けられた奴の名は、
如月晴(きさらぎ・はる)。













皆が言うには、
如月はケチで短気でいじわるで・・・・・





とにかく、最っっっ低!
・・・・・・・らしい。










あたしは、あまり喋った事ないからわかんないけどね?







皆の話しを聞いてたら、
想像でそうゆう人に成り立っちゃうんだよね・・・・・・・・。



















(てゆーか消しゴム・・・
誰から借りようかな・・)





本題を思い出したあたしは、
誰かから消しゴムを借りる事にした。


あたしは
窓際の一番後ろの席だから、
隣の如月か、
前の席の人ぐらいしか借りる事ができない。




如月は後回しにして、
前の席の平野さんに話しかける。






『あの・・・
平野さん』




平野さん。と言ったのに、
何故か隣の男も振り返る。




(男は呼んでないし!)




と、言いたい気持ちを押し殺して、
微笑みながら言う。




『あの、ごめん。
消しゴム借してくれない?
忘れちゃって・・・』











「消しゴム?
ないの?」







(忘れたっつったじゃん!)










『ぅ・・・・うん。
忘れちゃったんだ』












「へぇ」






と言って平野は
前に向き直した。


















(は?)