「…何か?」
「え…!!?別に…」
ヤバい。一瞬我を忘れていた。ここは学校で しかも同僚が側に居るというのに。
尚も暴れ続ける心臓を鎮める様に ギュッと胸のあたりを掴んだ。
「…可愛い先生ですね。お名前、なんて言うんですか?」
…白々しい…。知ってるくせに、わざと聞いてあたしを困らせている。
「…長谷です。今年からなの。
確か…田原君…よね?新入生代表なんて、頭がいいのね」
ふん。大和がそう絡んでくるなら、あたしだって他人を貫き通してやる。
「そんなことないです。…彼女に負けないように、僕も勉強しまくろうと思って」
か…彼女だとッ!
そんなのありか!?
あたしの前であたしの事、普通言わないでしょ!?
ぜ~~~~ったい遊んでる!!!
「へぇ。君の彼女なら相当な美人なんだろうね~」
柳瀬さん、そこで乗ってこないでください!!


