呆れているあたしに

「暇だな」

のお声が。



これは『何かない?』ってことか。


何もないのは分かっていたけど、取り合えずバックをあさってみる。


すると、一枚の封筒が。



そう言えば薫ちゃんに貰ったんだった。



取り出して大和に手渡す。




「何だこれ。手紙?」


「さぁ…?薫ちゃんから、二人で見ろって言われたけど」



一瞬怪訝そうな表情を浮かべた大和だったけど


すぐにその封を破り、中から紙のようなものを取り出す。



…いや、違う。



「写真?」




そこに映っていたのは



あたしと大和が寄り添って座っている写真で。



「こんなのいつ撮ったんだろ…」


「多分、モデル頼まれた時のだ」



良く見れば、微かに国枝君も写っていて…


きっと撮影が終わった後に薫ちゃんが撮ったのだろう。




でも、ホントに幸せそうな顔をしている…。