ティーセットが音を立てる度にあたしをヒヤヒヤさせる。


…親指と人差し指で何かをつまむ癖、どうにかならないかな。



そんな心配をよそに、大和は手慣れた手つきで紅茶を入れてくれる。



「はい」



目の前に置かれたのはアップルティーだった。



「イタダキマス。


…こんなものまでこの部屋にはあるんだ?」




高いだけあって、サービスもかなりのものだネ!!


「いや、ルームサービスで頼んだ。5千円位したぞ。

ボッタクリバーと一緒だなッ」



かかかッ って笑う彼の横で、鼻から紅茶を吹き出しそうになった。




「…支払い、大丈夫?」



「心配するな。足りなかったら親父に付けとく」



…テメェ!!