互いの心を貪るように、執拗な程のキスを続ける。
かと思えば、ついばむ様にチュッチュッと音を立てるだけのキスも。
その緩急というか…ギャップのあるキス とでも言えばいいのだろうか。
とにかくそれにあたしは夢中になっていた。
「ふふふ…」
やっと唇が離れ、こみ上げてきた笑いを正直に吐き出す。
「ベッド、行く?」
あたしから誘うなんて、どうかしてる。
でも、そんな事も気にならない程に 嬉しくなっていたのだ。
目に見えた幸せでやっと安心できる、と。
けれど彼は、首をふるふると横に動かすと
「話しておきたい事がある」
あたしをまた不安という奈落の底に突き落とそうとする。
「…あの、さ。悪い話…ではないと思うから。
そんなに身構えなくて良いよ」
「え!?そんな顔してた?」
嘘。分かってたけど、認めない!
あたしって、自分で分かっている事でも 人に言われると怒るタイプみたいだ。
けれど、そんなことも大和にはお見通しらしい。
フッと息を吐くと、あたしの頬を両手で包みこんで
顔を少しだけ赤らめて。
今にも泣き出してしまうんじゃないかと思う位の震える声で
彼は言う。


