「ホントに、良いの?」



「…はい。良いんです」




ホテルの中。

人がいっぱい。


最上階のスィートルーム。

高そうな置物が4つ。


キングサイズのベッド。

沈み込む。


時計。

0時を回ってる。


カナト。

…綺麗な顔立ち。


あたし。

…最低な女。





大和は…


来ない。

来れる筈が無い。


自分がこうだと貫いてきた事が信じられなくなっているから。



追いかけて来て欲しくない。



なんて言ったらウソになるけど


それでも、不確かな思いのままあたしを連れ去りに来られるよりマシだった。




だから、良いの。



カナトという最高の男があたしを抱いてくれるのだから。



ベッドの上。


気持ちが良い。


シーツ。


足でかき混ぜる。


唇。


煙草の味。