受話器を元の位置に戻した受付嬢は



「申し訳ありませんが、今は都合が悪いとの事ですので」


と、申し訳ないニュアンスを出さずに言いのけた。



社員だろ、あんた!!どういう教育を受けてきたんだろうねッ!!!


そんなあたしの思いは微塵も感じちゃいない多嶋君は


「分かりました。では…


強行突破します」



ニコリ とそんな発言をーーーー!!!



「行くぞ」


と大和に腕を掴まれて

中に引きずられて行きますーーーーーーー!!!!



「あ!!ちょっと!!困ります!!!!」



慌てる受付嬢なんか気にも留めず中にどんどん進んで



警備員なんかにもおっかけられてッ



「マズイでしょうこれはーー!!」


ゼェゼェと肩で息をしながら必死で走るッ!!



「振り向かず走れ!!」


そうは言われましてもッ


どんどんと距離を狭めてくるオジサン達を見ずにはいられないッ!!




「応接間…!!ここだ!!」



先頭を走っていた多嶋君が扉を開ける。