目を開けると、真っ白な天井が見えた。










「………?」



あたし、気絶してたのか…



起きあがり、辺りを見回してみる。



壁際には大きな機材。部屋の外は何だか騒がしくて


ここは病院なんだと分かるのに、幾らもかからなかった。




腕時計を見ると、もう4時で。



昼休みに起こったあの事件から3時間近くも経っている事に驚く。




誰が連れてきてくれたんだろう…



ヘタにここを動くわけにもいかないし、もう一度横になろうかな。



枕を引き寄せようと手を伸ばしたその先に



「…クマ」



大きな茶色いクマのぬいぐるみがいた。



枕が無い所を見ると、あたしはこの子を頭の下に敷いて眠っていたのだろうか。




首に結ばれているリボンについたメッセージカードを開くと



『すぐ迎えに来るから』


大和の字でそう書いてあって。



カードと縫いぐるみを交互に見て微笑んでしまった。