「自分の親だろ…?気をつかうのは構わないけど、それにも限度があるんじゃないのか? 結果はどうあれ、多少の我儘位言っても良いだろう」 違わないよな? 責めるわけでもなく。 落ち着いた声で、諭すように質問をする大和。 国枝君は フ… と笑って 「ダメなんだ」 その悲しそうな目に、理由も知らぬうちから涙が出そうになった。 「ダメなんだよ。 俺―――― あの人たちの子どもじゃないんだ」 ぽたり。 あたしと国枝君。 どちらが先に床を濡らしたのだろう……