「……ッ」



こんなの違う…


大和の手は、もっと優しくて


もっと愛情に満ち足りているような触り方なのに…ッ



今は只、性欲を解消できるならどんなものでもいい


そんな雑な触り方だ。



「…何考えてんだよ。他の男の事か?

斐二ともこういうことしたんだ?


人前で堂々とキス出来る位進んだ中なんだもんな?」



「違………ッ」



涙が邪魔して反論できない。


そんなあたしにイライラしたのか、答えも聞かないままどんどんと奥へ侵入してくる。



ひんやりとした手。



虚しい感覚。




「止めて…よ…。お願いだから…」



…違う。虚しいんじゃない。



悲しいんだ……。






「俺に触られるのがそんなに嫌…?」



緩む手。



スカートの中の手も、動きを止めた。


そしてぽたりと頬に落ちる滴。



「大和…泣いてるの…?」