あのキスの後、想像以上に気まずくなっちゃって…


二次会に行くと盛り上がってた先生たちから一刻も早く逃げたかったあたしは


飲み過ぎた事を理由に早々と退散したのだった。




その後から柳瀬さんからは意味深な視線を投げかけられるし…



この約一週間、


会う度に何か言いたげにして近づいてくる彼から逃げるので必死だった。




大和にこんな事言える筈もなくて。



入学式まで暇らしく、しょっちゅう家に訪ねてくる彼との会話も何だかぎこちなかった。




あー…



こんなんじゃ、大和が高校に通いだしたら益々微妙な距離が生まれるだろうなー…





言った方がいいのは分かってるんだけど…


大和の嫉妬心に火がつくのは目に見えてるし…



そうなったら無理にでもあたしを辞めさせるか、学校に乗り込んできそうだもんなー




………



うう…



その考えが現実に起こった事を考えて身震いした。



決めた。




あの事は墓場まで持って行こう。





それが一番いい選択なのだ と信じて疑わなかったあたしだけれど…



この選択が大間違いで バレた時、どんなに大変な目に合うのか



その時のあたしには想像すらできなかったんだ…。