「そうか、なら良い」



って、ちょ、ちょっと…??



「…責めないの?」


何故か怒りが収まったらしい大和に、びくびくしながら質問を投げかけた。



「…お前が弁解するのはムカつくけど、斐二の言葉なら、納得できる」


「は?」



何何、何ですって?


ってことは、アレですかい?


あたしは信用ならないけど、国枝君ならどんな嘘っぽい言葉でも信じちゃう


ってわけか!!?


「ありがとう、信じてくれて」


「良いんだよ、お前の言葉なら“宇宙人がもやし食ってる”って言われたって信じるさ」



何ですか、そのコント。



「あーあ。なんだかしらねぇけど、柳瀬からは延々とサボテンの話聞かされるし。


腹減ったから、何か食って帰ろうぜ。斐二」


「うん」



だりーだりー



そう言いながら、彼らは教室をさっさと出て行ってしまった。



一人残されたあたし。


いつの間にか薄暗くなってきている校舎の外から、呆けているあたしを馬鹿にするように


烏の鳴き声が聞こえてきたのだった。