放課後。



予定通り大和を保健室に呼び出した柳瀬さん。サボテンの話をするとか張り切っていたけど大丈夫なのかしら。


国枝君は、人影がまだある教室で…



寝ていた。



一体何時間寝れば気が済むのかなッ


「あ、さなちゃーん♪何しに来たの?」


教室に残っていた男子生徒が明るく話しかけてくる。


「えと、国枝君だけ提出物出してなかったから取りに来たの。授業中も寝ていたでしょう?」


「あー!ははッそっかー。斐二、いつも寝てるもんなー!」


あはは



うふふ



な…なんだ、この子。笑顔につられるッ!!



「さなちゃん、メアド交換しよー??」


「はッ!?いきなり!!」


「はははッ!!ねー良いじゃん!どうせ彼氏いなくて暇なんでしょ?俺も彼女いないしー。

遊んでよッ♪」


居ないって決めつけてるぞーーー!!!


…いやいや、そこじゃない。


メアドなんて交換して、本当に遊ぶ気なんだろうか!!!




「ねーねー良いじゃんっ!俺さなちゃんめっちゃタイプだしー」


あたしは良くない!


でも、こういう時 どうやってかわすのか分からないせいで


いつも通り流されそうに…!



「センセー」



「!!!」



低い声。


振り向くと、寝ていたはずの国枝君が寝起きであたしを呼んでいた。