「私、決めました!!あの方と結婚いたします!!」



!!!!!なんと!!!!!



「でも…田原はそういう浮いた話聞かないし…。瑠璃子ちゃんみたいな可愛い子にもあんな態度をとるんだぜ?

もしかして女に興味無いんじゃないか…?


実際、上級生に違う意味で絡まれてたとこ 見ちゃったんだよね…」



「えぇッ!!!???」



…!しまった!!思わず反応してしまう自分を許して下さいッ!!!



「…もしかして田原君の事狙ってた?」


にやにやと笑いながら耳打ちしてくる綾さん。


「…違いますよっ」


ひやひやしながらそう弁解することが精一杯だった。


でも、お嬢様はその情報をくれた男の子に…


「あら…。でもそれは硬派だという証拠ではないかしら?…“違う意味で”の意味が分かりませんけども……」


なんて、困った顔で尋ねている。


「……」



この子は、世間には男と女の恋愛しかないと思っているのではなかろうか……。



「…もういい?


廊下で女の子たちが不安そうに見てるから。別の所も案内するわ」



ため息交じりで綾さんがそう言ってくれたおかげで、この場はおさまった…気がする。



女の子たちが去り、いつも通りのシンとした授業をしながら


これから起こる波乱な展開を想像し 頭を悩ませていた………