…今まさに、二つの選択肢から答えを導き出した所だったのに


何でそういう不安になる事を言うんだろう。



本当はあたしから   離れたいのかな?





「俺は…さなが望むようにすればいいと思うよ。


最近そう思うようになった。今までは絶対に自分が幸せにするんだって思って来たけど



柳瀬の事で一喜一憂するさなを見てて…そう思うようになったよ。



本当に自分が幸せにできるか、心配なんだ。俺じゃあ将来の幸せは保証できない。それなら、金もあって、さなを本当に愛してくれてる奴に任せた方が…」


「何で?


あたしの気持ちが棚瀬さんに向いたと思ってるわけ?」



「…この先どうなるか分んないだろ…」


「分るよ!!!


あたしは!!自分が本当に愛している人が誰なのか位分かってるよ!!!


だからあたしが望むようにする。それくらい自信のある気持ちだもん。


愛してるのは、大和だけだもん!!!」










「…本当か、それ」









…驚いた、本当に。


流れていた涙も止まってしまうくらいに。