「だーかーらぁ。家庭の味って俺最近口にしてないし!お願い~」
「…不味くても文句は言わないでくださいね」
「勿論!」
ああ、この笑顔。
母性本能が擽られる。
「俺、明日はうどんがいいなッ!!」
「は?無理だし」
「え゛!?そうなの!?じゃあ、ジャージャー麺!!」
「却下」
「うぬぬ…ラーメン!!」
「………っつーか、麺類から離れて下さい」
何で麺しかリクエストしないの?頭の中、麺で構成されてんのかッ!?
「じゃー、
お稲荷さん!!!黒糖で味付けしてなッ」
お…珍しくマトモな物を。
「はいはい。それ以外は任せてもらいますよ!
ったく…お母さんの味付けは白砂糖だし…。帰り、本屋さんに寄って下さいね!」
「おっけーまっかっせっなさぁ~い!」
面倒な物を頼んでくれたな、こら!


