「な…何で…?」
大和の事がバレてしまっている。あんな変装、あたしでも気付くのに時間がかかったのに!
それに…
「…会いに来るってさ」
家と家の境目に設置されている柵に、だるそうに体重を掛けながら大和は言う。
-――会いに来る。
いつ?誰が?…橋田先生が?
「どうしましょ…」
「…さぁ?」
いや、さぁ?って…。
「とにかくさ、一人で出歩いたりすんのは止めとけ。帰る時も…柳瀬に送って貰えよ」
「えぇ!?やだよ!」
何で告白されてる相手に、そんな気を持たせるようなことしなきゃならないんだっ!!
「ストーカーの事言っておけよ。じゃないと柳瀬にフツーに襲われかねないからな」
「…他の人じゃ駄目なの?」
「あいつが一番利用しやすいだろ?…安本とかいう変態に頼もうとか、考えるんじゃないぞ」
うげ。バレてら。


