「もー!ほんと最低!バカッ!エロ大魔神!見境ナシッ──!!」


思いつくままに言葉を並べた。


だって!!


今のは100%社長が悪いんだから───!!


あたしは「バカバカ」と声に出しながら、ポカポカ社長の腕を叩いた。


「イテッ!おい、やめろって。バカッ!!」


あたしの手を止めようと必死に抵抗する社長。


でもあたしは手の力を決して緩めない。


意地と意地のぶつかり合いよっ。




「お前、マジでやめろって。周り皆見てんだろ?恥ずかしいことすんなよ」


「何言ってんのよ?!
先に場所弁えずにキスしてきたのそっちじゃないっ!!」


あたしのせいにしないでよね(怒)




そんな時──
あたしの足元から


「キス─…?」


と、鈴の音のような可愛い声が聞こえた。