夜明けを待って

「ふざけんな糞ホスト」


誰も居ない居間で、あの頃あたしがあいつによく言い放った言葉を声に出してみた。


『やかましい糞コンパニオン』


あいつの声は返ってこないけど。


あの関西弁は、聞こえない。


「何か言ってや…優輝…どこにいてん??」


あいつとの思い出は数えきれない数あるけど、9年前のクリスマスだけは忘れられなくて。