夜明けを待って

「ママ、おるん??」


予感は的中した。


10分としないうちに朱里が帰ってきた。


「おかえり、朱里。」


微笑んで返しても、朱里はそれ以上は何も話してくれない。


「今日、唐揚げ作るから。ばあちゃんに揚げるのだけ頼んでな。」


ランドセルをおろしながら、返事もせずにお出かけ用のカバンに何かを詰めている。


「遊びに行くの??」


ちらっとあたしを見て、軽く頷いた。


「気を付けて行きな」

「…ママなんか嫌い」


ああ、まただ。


「いなくなればいいのに。」


冷たい一言に掻き乱されたまま、また一人になった。