負け組女子高生

6限の授業が終わり、悠紀の突然の提案で私は彼女の住むマンションに招かれていた。
片付いている、というべきか、大きなものはベッドと机しかない殺風景な部屋の床で私達はコンビニで買ってきたお菓子を広げていた。
「悠紀はしないの?芸能活動。」
私の問いかけに悠紀はけらけらと笑った。
「ありえねー。ふざけるなっての。」
「いけると思うのになー。」
ぶつぶつ言う私を悠紀はさらっと流した。
ふいに私は、部屋の壁にギターが掛けられているのを見つけた。
「弾くの?ギター。」
「前付き合ってた人の影響でね。」
「元彼って同級生?」
「ううん。付き合ってた時は21だった。」
「あぁーそんな感じ」
「何がよ」
悠紀は笑った。
なんとなく悠紀は、年上の彼氏がいるイメージだった。
年下でもありかな?と思ったがやはり年上のイメージだ。
間違っても彼女は同級生とは合いそうにない。
「なんで別れたの??」
「過保護だから。親みたいでうっとうしかったの」
私はケラケラ笑った。
「でも同級生よりは合うんじゃないの??」
「さあ。付き合った事ないからわかんない。」
悠紀は笑った。